12月第四週の仕事着 2点目 ~2019年最後の仕事着

2019年、年内最後の仕事着は、江戸の女将さんらしく、黒の格子柄でしめくくることに。今年は約30年ぶりに1223日が平日になって、予約の入り具合もちょっと変わった気もする師走となった。

着物 : 紬の黒。数年前に八掛を渋い水色に変えてから、さらに好きになった着物。黒の着物に水色というのは、歌舞伎などを観に行っても、衣装でよく使われている。そんな粋な組み合わせが好きだ。

帯 : 縮緬の付け帯。買ってから数年。本当によく使った。柄の大きさ、色、いいところを集めている帯なのだ。でも使い過ぎて擦れて、3回ほど仕立て直して、いまは別布と合わせて付け帯になっている。今回はもっと渋い帯を合わせたい気分だったけれど、一年の最後が余り暗いのも良くないなと思って、明るいこの帯に。 続きを読む

12月第四週の仕事着 ~クリスマス!

クリスマスなので…。数年前までは、普段はご接待のお客様がほとんどのうちの店でも、2名様のご予約でプライベートなご利用が多く見られたけれど、今年はどういうわけか、イブもご接待のご利用が多い。クリスマスデートが多い年は、ご本人たちがクリスマスっぽく華やかになさるかもしれないから、敢えてシックにしてみたりもしたが、今年のように、全くそんなことがないと、じゃぁクリスマスにちなんで、と思う。

着物 : なので、赤。母のお下がりの紬。赤のぼかしはいい色だけれど、気恥ずかしい。

帯  : 頂き物の端切れで母が仕立ててくれた付け帯。落ち着いたグリーンで、木の模様が入っているのでツリーがわりに。この帯は、赤みもあって、もともと私ように作ってくれたのだけれど、置いて見ているより、締めると緑が強く、落ち着いてるとわかり、母も締めるようになった。 続きを読む

12月第三週の仕事着 2点目 ~八掛の色で楽しむ

どうしようかと迷いながら、

着物 : 母のお下がりというか、安めのところに丸洗いに出したら、なぜか白い着物が全体にピンクのぼかしに染まってしまって、母が着られなくなった着物。まだらピンクで綺麗といえば綺麗だけれど、母からすると赤すぎる! なので、私が引き継いだ。母は昔からよく着ていた。洗い張りに出すタイミングで、八掛を変えてもらうことがある。そんなとき仕事着だと、仕立て屋さんにある生地で、合うものを適当に見繕ってもらう。割安でいいのだけれど、時折自分では選ばないなぁという色も。それはそれで、楽しみでもある。今回のこの着物も、深い緑になって戻ってきた。その前は、着物の点々で使われている青だった。緑というのも新鮮。 続きを読む

12月第三週の仕事着 ~強さを和らげる

12月もなかば。このあたりで改めて気を引き締める。

着物 : というわけで、きりっとしたこちら。知人からのお下がりの紬。その知人が着付け教室に通っていたころに購入したそうだ。取っておけばいつでも着られるのに、とおもうが、じゃあ、というときはたいてい何か特別な時で、こういう普段着は着られないから、ということらしい。ありがたく着させてもらう。ただ、縦のラインが強いので、きつく見えがち。身長も高いので、この着物を着るときは、いかに柔らかい印象にもっていけるかを、常に考えている。せっかくシャープな感じなのだからそこをもっと強調する手もあるけれど、仕事柄、一歩引いて、 続きを読む

12月第二週の仕事着 2点目 ~忙しい時期シリーズ

毎年恒例、忙しい時期の着物シリーズ。

着物 : 人形町にあるマルシバさんという問屋さんのファミリーセールで仕立て上がりで購入したつむぎ。これを購入した時期に、何枚かまとめてこの手の物を買ったのだけれど、ここ最近は同じファミリーセールに行っても、なかなか見かけない。需要が少ないのか。それとも、私がセールに行くよりも前に、あっという間に売り切れるからか。

帯 : 初登場のこちらは、先週着た総柄の小紋と同じ時に叔母がくれたもの。ほぼ未使用な状態で、私はこういう博多人形のような模様はあまり好みではないが、母曰く、一昔前に流行ったのだそう。真っ白で汚れそうだから店で使うか迷ったけれど、多分化繊の生地だし、真っ白は意外と使いにくいので、じゃんじゃん使うことにする。 続きを読む

12月第二週の仕事着 ~落ち着いた雰囲気を作る

忘年会シーズン。忙しい時ほど心を落ち着けて動こうと選んだ。

着物 : 人形町にある問屋さんのマルシバで、ファミリーセールをやっている時に仕立て上がりだった紬。こういうブルーや紺は、自分としてはとても落ち着く色。忙しさに慣れるまでのこの数日にぴったりな気分。まわりのスタッフもバタバタしないように静かな色を。

帯 : 銀座のアンティークモールに入っていた店で、吊るしで5000円だった名古屋帯。芯が硬くて締めにくかったので、母が切って付け帯にしてくれた。この着物と帯の組み合わせはなかなかしない。帯の柄が細かいので、地味に映るし、着物も地味。今までだと地味すぎるかなと思う組み合わせだけれど、もうそろそろこんな感じもいい。 続きを読む

2019年最後のお茶のお稽古着 ~炭っぽく(笑)

年内最後のお茶のお稽古。ほっこりと温かい炭のイメージで。

着物 : 染めなどをお願いすることが多い店から、お話をいただいて、姉が普段着に購入した小紋。こういう店には不要となった着物が持ち込まれることもあるようで、お安く譲りますと、声をかけていただくことがある。黒にぽつぽつと赤い火のような模様が、私にとっては炭のようで、冬のお稽古に着たくなる。

 

帯 : 縮緬の名古屋帯。昔、母が一目ぼれして 続きを読む

12月第一週の仕事着 2点目 ~気分を変えて無地っぽく

このところ柄物が多かったので、すっきりした着物が着たくなった。

着物 : 人形町でかつて親戚が勤めていた問屋のマルシバさんのファミリーセールで購入した、仕立て上がりの紬の袷。お買い得品なので、裏地はもちろん化繊。見えないところはミシンで縫われている。こういう着物は洗い張りに出さず、クリーニング屋さんで丸洗いしかしない。安くて手軽でいいのだが、丸洗いを繰り返すと、 続きを読む

12月第一週の仕事着 ~いただきものの着物を好みに近づける

先週、叔母が、知り合いからもらったという着物と帯を、自分には大きいいからと、私に持ってきてくれた。今回はその中から着物を。

着物 : いただいたものなので、物がなんだかはわからないが、お召風の化繊じゃないかと思う。というのも、素人の方が縫ったにしても、縫い目が大きくて、とてもプロの仕事とは思えない。ちゃんとしたお召ならば、ちゃんと縫ってもらうだろう、ということで。こういう総柄小紋は汚れが目立たなくていいけれど、 続きを読む