1月第五週の仕事着 ~もうすぐ春

月末は翌月の料理の試作が上がってくる時期なので、2月に意識が向く。そんなわけで、うぐいす色。先々週、コンサートに行った時の着物を紹介した際、襟芯が見当たらなくて困った話を書いたが、諦めて人形町の立花屋さんに買いに。そうしたらセール中で、帯揚げがお安くなっていた。しかも、白地に赤の絞りの、私が探していたものが安売りしていたので、それも購入。夏用の同じ色を持っていて、すごく使えるので、冬用も安くなっているのを探していたのだ。その後、襟芯も家で発見したのだけれど、探していた帯揚げも購入できたし、結果よし。

着物 : こういう草色も割と好きな色。今週後半は、着る着物を決めているので、それと被らないようにも気をつけた。1月までの休み 続きを読む

1月第四週の仕事着 2点目 ~帯と帯締めで華やぎ

うちの店は普段は土日休みだが、12月と1月は土曜の夜も営業している。そんなわけで、今週の土曜が最終臨時営業。好きな色を着る。

着物 : 母からのお下がりで麻の葉柄の大島紬。この着物は子供の頃の私の憧れ。着物ならではの美しい色に見え、大人の女性を感じたものだ。

帯 : 母が仕立ててくれた付け帯。小座布団を作るために買っておいた生地だったが、ある時ふと、帯でもかわいい!と思ったらしく、縫ってくれた。その時に、裏と足りない部分は、同じく小座布団用に買っていた 続きを読む

1月第四週の仕事着 ~30代によくお世話になった組み合わせ

そろそろ仕事着2巡目。3巡目もあるので、3巡目しそうな着物から着ていく。3巡目は春なので、暑苦しい着物は2回まで。

そういえば、11月にコンサートに行った時、草履のかかとのゴムが取れかけて、自分の確認の甘さをすごく反省をしたのだが、月曜日に週末に出かけたらしい母の後始末を見ていたら、草履を裏返して陰干ししていた。私はいつも、かかとをちょっと浮かせて陰干しというか、一日放置してからしまうのだが、裏返して底を見せるように干せば、常に次に履く時に大丈夫かわかるのだと気づいた。これなら出がけに慌てることもない。

着物 : 母のお下がりの紬。いろいろと難しい話もしなくてはいけない日だったので、お気に入りを着て、少し気分良く。母はこの着物をちょっとしたお出かけ着にしていたが、私も数年前までは仕事着としてだけではなく、お出かけにも着ていた。ただ、あまりに着すぎて、膝が出ていたり、生地が薄くなってきたところもあり、このところは仕事専用。こういう紬は頑張りすぎの感じがなく、こなれ感が出るので、お出かけ着にもあったらいいなぁと常々思っている。この、常々、が大切で、ひょんな時に安く見つかったりするのだ。 続きを読む

演奏会に紬で ~苦手な色の組み合わせは冒険ができない

週末に、店のイベントなどにご出演いただいている方々がお出になる演奏会へ。夕方からだったので、差し入れを買う時間などを考慮して、かなり早めに着替え始めたのだが、なんと、襦袢の襟にいれる衿芯が見当たらない。前回着た後に半衿をかけ替えたので、その時にどこかに置いたはずなのに、そして、そんなに広いうちでもないのに、まったく見つけられない。半衿の内側の厚手の芯地が、長く使っていてくたくたになってきているので、薄いプラスチックの芯なしでは無理。いよいよ出かける時間が迫ったので、探すのをあきらめ、替わりにしっかりした紙袋を細長く切って、入れた。おかげですっかり時間的余裕はなくなり、大慌てで出かける羽目に。

着物 : お仕立てや染をお願いしている 続きを読む

1月第三週の仕事着 2点目 ~新年会シリーズ

土曜の臨時営業は、関係者の皆様をご招待しての貸切で、新年のご挨拶がある。紬好きが多いので、こちらに。

着物 : 知人からのお下がり。地味な色合いだけれど地味すぎない。紬でいらっしゃる方も多いので、それに合わせて。

帯 : 人形町にあった頃の甚右衛門さんのお正月セールで5000円だった! この水色は着物に合わせやすいので、即決。もう少し柄が小さい時なお良かったが、梅は店の名前にも入っているので、私としては仕事着にしやすい。今回は胴正面に梅を出したかったので、逆勝手にしめた。肋骨が痛いので、いつも異常にやりにくい。 続きを読む

1月第三週の仕事着 ~珍しく暖色コーデ

引き続き、肋骨をかばう日々。生地が柔らかい帯が必須。

着物 : 寒色が続いたので、ガラッと華やかに、しかも色の濃い着物が着たかったのでこれに。母のお下がりの茜色の紬。気合いが入る。

帯 : 赤にピンクは可愛すぎないか、心配で今までは合わせたことがなかったけれど、なかなかいい。このピンクのちりめんの名古屋帯は、70代後半の母も、今だに使っている。母は着物が地味だし、このピンクはくすんでいて、柄も細かいので、渋くて可愛げのある着こなしになっている。こういう色はいくつまで着てもいいものだろうか、と心配になるが、母の組み合わせもちゃんと覚えておこうと思う。ただ、20年以上前に購入した端切れで母が仕立てたもので、端の部分は擦り切れてきた。 続きを読む

2020年の初釜 ~初登場の帯。無難な地色

私がお世話になっているお稽古場でも、今年から初釜をしてくださるようになったので、今回は色無地で。今回は昨年購入した袋帯を最初に決めた。

着物 : 小菊の地織りのある色無地。叔母のお下がりなのだが、元はすごく上品な薄ピンクだった。私はその色が大好きだったので、本当はそのまま着たかったのだけれど、なんと、叔母は左胸のあたりに、電気ストーブの網のような焼き焦げをつけてしまっていた。それで叔母からは生地だけでも何かに利用してということだったのだが、この織の模様が好きだった母がもったいないと言って、染物屋さんにご相談したところ、この色ともう一色で染めれば、焼き色が消せる、という。それでこの色になった。もう一色は柿茶だった。この色にしたのは、寒色系だと、法事などにも使えるから。でも、不思議なもので、微妙な違いなのだが、好き!と思って染めた色だと、手持ちの帯にも合わせやすいのだが、この色に染めた時に合う帯がなかなかかなった。今回はこの帯に合いそうだと思って、ひさしぶりに出してみた。丈は足りなかったので、お端折りに隠れる部分に別布を継いで、染めてもらった。

帯 : お墓参りで近県に行った帰り、商店街で、通りの反対側の小さな古い呉服屋さんのショーケースにこの帯が飾ってあって、ほんのりピンクがかった地色が、まず目に留まったのだ。そうしたら赤字で10000円と。私はよく見間違えるので、母を呼び止め確認し、確かに一万円だし、地色がいい、ということになり、 続きを読む

1月第二週の仕事着 ~カジュアルな結びが似合う帯

正月休み中に気管支炎になり、咳だけがひどくて肋骨にヒビが! ということで、そんな状態でも着付けできる帯から選んだ。

着物 : この帯に合って、自分に似合うものを、で、紺の紬にした。顔が明るくなる白っぽい物や赤みのある物も考えたが、結局、好きな物に落ち着いた。紅色の筋が縦横に入って、美しい。

帯 : 銀座の灯屋2のセールですごくお安くなっていた一万円を切っていたと思う。ちょうど灯屋さんが移転前だったはず。軽くて柔らかく、結ぶ時に力がいらないから肋骨に響かない。しかもなるべく枕も使いたくなかったのだ。この帯なら帯枕を使わないで銀座結びにでき、より負担も軽い。 続きを読む

1月第二週の仕事着 ~ご挨拶に合わせる。

仕事初めの着物は、新年のご挨拶をするのに合うようなものを心がける。

余談だけれど、正月休み中に再び、使わなくなった帯揚げを染め直ししたので、失敗作だけれど公開。

着物 : 親戚からのお下がりで、お召。お召なので、もらった当初はお出かけ着にしていたのだけれど、裄が少し短くて、お出かけ用の襦袢に合わなかったので、仕事着で着てしまって、汚れたり裾が切れたりしたら、洗い張りのタイミングで仕立て直すつもりだった。とうとう裾回しが切れてきたので、いよいよ。ただ、これだけ着てしまったので、今さらお出かけ着でもないか。

帯 : ちょっと豪華に見えるように選んだ。この着物は柄が黒と赤なので、意外に帯合わせに迷う。地色が生成りなので、黒や赤も合うのかもしれないが、柔らかな赤やくすんだ赤ならまだしも、きつい色を合わせるのは好みではない。ということで、ながもち屋さんで格安で手に入れた名古屋帯。 続きを読む

2020年の年明けに講談を聞きに ~正月らしい色合わせ

あけましておめでとうございます。

今年の幕開けは、店でもたびたびご出演いただいている、講談師の神田山緑さんの寄席から。カジュアルに紬でもいいかと思ったが、正月なので、華やかなものを。小紋はカジュアル着だけれど、綸子で地織りが美しいものを染めてもらい、豪華な感じにした。

着物 : 綸子の袷。黒地に蝶と菊などが華やかに描かれたもの。パーティなどに着るために仕立ててあるのだけれど、そんなに登場シーンがないので、お正月にかこつけて選んだ。しかも、こういう総柄、蝶などが描かれたものは年齢的にも、長く着られないので、ここで。

帯 : 塩瀬の袋帯。今回初登場なのだが、母のお下がり。黒の着物に合わせる帯を考えているときに、母が出してきて、初めて存在を知った。黒い着物は色がきついので、薄くても濃くても落ち着いた色の帯を合わせたい。この帯は赤でもやわらかい色味なので、よく合った。しかも 続きを読む