7月第五週の仕事着 ~すべて黄色が入ったパステル

今年の梅雨は長い。もはや雨季と呼んだ方がふさわしいような気もする。今年は8月上旬に毎日小規模ながらイベントなので、浴衣でさらりと、というわけにもいかず、どれを着るか、考えて、今週はそこで外れた物を着た。

着物 :  浅草橋の丸中という問屋さんで購入した絽。30代前半で購入したので、この色が綺麗、と思って選んだのだけれど、今となっては綺麗すぎて、真夏以外は着にくい。イベントから外したのは、小さなカブの飛び柄で、汚れが目立つから。途中で何か汚すようなことがあっても、 続きを読む

番外編:日本文化をつないでいくお手伝い

来月8月5日から14日は店で「伝統芸能ウィーク」を行います。いつも「日本文化に親しむ会」と称して、土曜に伝統芸能で活躍なさる方をお招きし、イベントを行うのですが、その時に使う部屋を、最近新型コロナウィルス感染症の影響で、活躍の場を失っているアーティストたちに貸し出し、伝統芸能を次世代につなげるお手伝いをしています。私もそうですが、お稽古などもお休みになったりして、着物を着る機会も少ないですが、夏物を着て、夕涼みがてらいかがですか。もしよろしければ応援いただけたら嬉しいです。もちろん、いつものイベントより客席数を減らし、会場は窓がたくさんありますので換気に努め、手指消毒、マスク着用でお待ちしております。それぞれの日によって出演者、時間、金額が異なりますので、お気を付けください。

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場所:よし梅芳町亭 中央区日本橋人形町1-5-2

8月5日(水)「胡弓と座敷舞」胡弓・木場大輔、舞・山村若静紀
20;00開演(19:30開場)5000円

8月6日(木)「三遊亭金朝落語会」落語・三遊亭金朝
18:00開演(17:30開場)1500円

8月7日(金)「白拍子 夏の舞」白拍子・桜井真樹子
20:00開演(19:30開場)3000円

8月11日(火)「人形町 笑いの花咲く お中元」落語・三遊亭楽大 ゲスト・春風亭柳若
18:00開演(19:30開場)2000円

8月12日(水)「夏の唄 祈りの唄」地唄三味線・村澤丈児 胡弓・中嶋ひかる
18:00開演(17:30開場)4000円

8月13日(木)「竹の響」尺八・工藤煉山
18:00開演(17:30開場)3000円

8月14日(金)「幇間と芸者のお座敷芸」
20:00開演 満席

お申し込みはよし梅03-3668-4069か、よし梅Facebookの個別メッセージにて承ります。

 

7月第四週の仕事着 ~涼し気な黒

先週前半に、お盆に忙しくしておられるお坊さんと被る、と言ってやめた着物を。

着物 :  花の飛び柄が入った絽。黒はすけた感じがくっきりと出るので、涼しげで大好きだけれど、2日も汗だくになると、次の日に背中に潮が吹いていることがあるので注意。ベンジンで丁寧に叩いて応急処置。8月はいつも浴衣に切り替えて楽をするのだけれど、今年は8月5日から14日までの平日に、「伝統芸能ウィーク」と銘打って、日替わりで伝統芸能のアーティストたちにご出演いただくイベントを行う。ご挨拶もあるので、浴衣というわけにもいかず、薄物 続きを読む

7月第三週の仕事着 2点目 ~夏に椿の絽

雨ばかり続く。先週も書いたが、やはり、ちょこちょこ青系を入れていかないといけないので、青の中で、暑くない日に着てもおかしくないものを選んだ。

着物 :  グレーが入った渋い水色の絽。くすみのない、爽やかすぎる水色だと、ちょっと涼しげすぎるので、この絽は梅雨時期に着ることが多い。椿の飛び柄。夏なのに、とも取れるけれど、やはり夏でも雪輪の模様もあるし、まぁ夏椿という見方もできなくはない。着物の色は本当に微妙な色合いだけれど、年々、似合う色が違ってくる。言ってしまえば、肌もくすんでくるだろうし、いろいろと変化、劣化が生じるわけで。この着物も 続きを読む

7月第三週の仕事着 〜歳と共に

月曜は比較的涼しかったし、黒い絽でも着ようかと思ったけれど、そういえば東京はお盆の入りで、お坊さんみたいだからやめておいた。黒の絽は大好きなのだけれど、何年も前に、お客様から「素敵だね、涼しげで。お坊さんのと一緒?」と聞かれたことがある。ご本人は褒めてくださっていたわけだが、微妙な。お連れの方に、その表現はない、と突っ込まれていた。そういえば、先週の水色の絽の着物が居敷あてがない話を書いたけれど、土曜日に一日中バタバタ動いていたら、やはり、脹脛のあたりの糸が切れていた。パックリ開くほどではないが、もしパックリ開いても、居敷あてがあれば、まだマシ。というか、糸が切れることも少ない。

着物 :  細絽の色無地。もっと若い頃は、こういう仲居さんもよく着ていそうな色を着る時に、制服っぽくない帯をしないと、なんだかなぁという感じだったのだが、最近、それがない。それだけ歳を重ねた、ということか、初々しさの欠如なのか。

帯 :  大好きだった着物屋さんの甚右衛門さんで 続きを読む

真夏のお茶のお稽古 ~しわになりにくい着物で

梅雨の終わり、湿度でやられたここ数日。週末のお茶のお稽古は、汗との戦いになりそうだったので、考えられる限りの対策を。

着物 : 座り皺ができにくいサマーウールを選んだ。これは人形町の立花屋さんのセールで購入したものだが、それ以降もサマーウールを探していて、あるときお店で聞いたら、すでにこのポーラと呼ばれるサマーウールを作るメーカーが辞めてしまったので、今もどこかで買われずに残っているものしかないそう。昔はわりと安くて、そこも魅力だったけれど、それ以降見つけた反物も、今は希少価値が出てしまい、そこまで安くはない。

帯 : 今季二回目の登場。クリームイエローだった帯が、汗ジミで醜くなったので、自分で染めってしまったもの。もっと濃い緑にする予定だったけれど、 続きを読む

7月第二週の仕事着 2点目 ~リベンジ! 帯締めで色味を足す

週前半に、着ようと思って着られなかった着物を。

着物 : 褄に蜘蛛の巣状の畳みジワができていて、前半着られなかった絽。アイロンがけをしたので、そのまま着た。これは母からのお下がりだが、母にしては珍しく、居敷あてをつけていない。もちろんない方が涼しいけれど、あった方が汗を吸う。なので、座りジワも少しマシになるし、表地が脚に張り付くこともなく、破れにくい。先日、お仕立てに出してお任せしたら、意識あてを膝くらいの短さで仕上げてしまったので、裾いっぱいに直してもらった。特に外に出た時に、足が透けてしまう。今流行りの(?)スカートならまだしも。とはいえ、この暑さ、少しでも涼しく、という工夫もよくわかる。

帯 :   ながもち屋さんのセール品。挿し色に水色とベージュの筋が 続きを読む

7月第二週の仕事着 ~夏物はすべる

薄物は青系が多いので、ちょくちょく青系を着ていかないと、最後に青ばっかりになってしまう。と思って、青の中でもあまり涼しげじゃないものを着ようと、出してみたら、洗濯から戻ってきて、しまう時にきちんとしなかったせいで、褄に放射線状の畳みじわ! さすがにこれはまずいということで、チェンジ。薄物はつるつると滑るので、丁寧にしまわないと、包んだ紙の中でずれて畳みじわになってしまう。

着物 :  母が何年も前に、たんす屋さんで見つけてきてくれたもの。化繊でミシン縫いなのだけれど、うちに青系じゃない薄物が少なかったから、 続きを読む

7月第一週の仕事着 ~ちょっと派手なので

木曜は梅雨の晴れ間。気温も上がったけれど、夜に室内で仕事となると、気温より湿度のほうが辛い。水曜までのサウナか、という状態を抜けたので、この機会に着ておかなければ、という着物を。そういえば、今回から半襦袢を筒袖に変えた。袂があるより幾分涼しい。しかも、湿度が高いと汗もかくし、器などを片付けるので腕を伸ばすたびに肘下の腕の部分に襦袢の袂が張り付いて、着物の袂から襦袢が出てきてしまっていたのだ。

着物 :  お下がりの頂き物なのだが、化繊のお仕事着だったようで、訪問着。地色は地味なので好きなのだけれど、よぉーく見ると、ほんのりラメっぽい。一番 続きを読む

6月第五週の仕事着 ~お気に入り

今週から薄物。小ざっぱりとまとめようと選んだ。

着物 :  叔母からお下がりでもらったサマーウール。5月のお茶のお稽古で着ていた着物と同じ時に持ってきてくれた。この二枚を見ても、叔母の好みがよくわかる。そういえば、先日、朝ドラ「ひよっ子」の再放送を見たら、似たような着物をお召しの女優さんがいた。ちょっと見ただけなので設定がわからないけれど、昭和(?)の女性たちの普段着なのだなぁと、しみじみ。叔母のもので丈が足りなかったが、本当に仕立てあがってきたまんま、しまっておいたと見えて、余った生地も一緒に包んであった。なので、お端折りで隠れる部分に足した布も、共布。

帯 :  元々は別の叔母が暖簾にしていた麻布。要らなくなったということでもらい受けて、帯とバックに。明るい 続きを読む